
2008年2月1日
外環道路の部分供用を許してはならない
<報 告>鈴木 一義
■突然の方針変更
江戸川の向う側まで来ている東京外環道路は、千葉県内へは今入口の矢切地区や出口の高谷地区などで工事をしています。千葉区間について国土交通省と東日本高速道路(以後当局とする)は「全線完成までは供用しない」と言っていました。それは環状道路のような大型道路を一般道に流せば地域に大変な混乱が起るので当然の方針です。ところが2年前「出来た所を供用する」と突然方針を変えました。
■渋滞の県道に車を流す
第1ステップとして今年3月に、矢切地区で国道2車線を県道市川・松戸線に流すとしています。物資の流通を車に委ねている現在、県道には夜間から大型車が殺到し、多くの所で渋滞が恒常化しています。私たち「市川の空気を調べる会」は、車排ガスの二酸化窒素を年2回市内中で測定していますが、この県道沿線は住居地域としては市内で最も高汚染の区域です。昨年12月の測定でも、県道沿いの29地点中約7割が緩和された国の環境基準をもオーバーしていました。また騒音も松戸市が2006年度に調査した3地点(下矢切、三矢小台3丁目、上矢切)で、昼間は2地点、夜間は3地点とも環境基準をオーバーし、特に夜間の騒音の激しさが明らかになりました。県道に面する一般の住宅は夏でも道路に面した戸は開けられない状態です。このように環境基準が未達成の場合は、行政は一定期間内にこれを改善するよう努力することが義務付けられています。しかしこの部分供用は、改善とは正反対の苦しむ住民を更に痛める行政の犯罪と言うべき行為です。
■市と県は当局に「待った」をすべき
この部分供用は渋滞の激化、交通事故の増加、住民生活環境の悪化などデメリットだけをもたらします。これは県道への影響ですが、他にも様々なデメリットが生じます。ではなぜこのようにデメリットだけのことを強行するのでしょう。それは100軒を越す強固な不売地権者が居て、全線開通の見通しが全く立たない中で、地域に混乱を起こさせて、そこから全線開通の圧力を強めるということと、一定期間ごとに巡ってくる「事業見直し」に対して、少しでも既成事実を増やしたいということにあると推定されます。住民の生活に責任を持つ県と市川市はこの当局の非道を許してはいけません。先ずこの部分供用による環境影響評価を当局に行わせ、そして市川市民に対しても説明会を行わせるべきです。もしこのようなことをせず、当局の為すに任せるならば、行政としての役目を放棄したことになるでしょう。
|